荒船山は、佐久市の東端、長野・群馬県境に位置する標高1,422mの山で、特異な山容から大変人気の高い山。その威容は、周辺の峰々を大海原に見立てると、波頭をかき分け進む巨大船の姿に見える。また、大きな口を開け、獲物を一気に呑み込まんとしている鯨を彷彿させる。
荒船山は、船の船尾に例えられる高さ200mの大岩壁「艫岩」から舳先にあたる最高地点経塚山まで約1.5kmに渡る大山塊を称し、内山峠から艫岩までの間の急峻な稜線を歩くスリル感、山頂部の静寂な雑木林をゆっくり歩くハイキング気分、また、古くからの山岳信仰にまつわる荒船不動尊をはじめとする数々の史跡巡りなど、色々な楽しみ方ができる山だ。