このほど産業情勢と世界遺産等視察のため、佐久市工場協会と佐久工業振興研究会の合同で東南アジア諸国を廻ってきました。何と4泊5日の中にカンボジア、ベトナム、中国、香港、それに、二つの工場見学と盛りだくさんのスケジュ−ルとなりました。結果的に、平均睡眠時間はわずか4時間弱という駆け足の旅行となりました。しかし参加者は二つの団体とはいえ、ほとんどが当会議所会員で日頃慣れ親しんでいる仲間達でしたので、厳しい中にも和気藹々と楽しくできたと思います。今回の視察で忘れてはならないのは、カンボジアを除きベトナムでは?東京マイクロ、中国ではミヨタ?、香港では八十二銀行香港支店、それぞれの現地スタッフの多大なご協力と、現地料理等のおもてなしを受けたことに、熱く御礼申し上げたいと思います
さて一連の感想としては、カンボジアは王国でシアヌ−ク、ロンノル将軍、ポルポト、大虐殺の言葉が代表する様に苦難の歴史を持った国です。“百聞は一見に如かず”と申します。是非、皆さんも機会を作って世界遺産「アンコールワット」を訪ねてみて下さい。
また、ベトナムもよく似ており、隣国との戦争、又アメリカも荷担したベトナム戦争は記憶に新しいところです。解放の父として奉られているホウチミン廟では、衛兵の交代を見ることも出来ました。ベトナムもカンボジアも、案内人が口をそろえて言う言葉に、今は”国民全員がこの平和の有り難さを感じている”と言うことでした。ベトナムは社会主義共和国ですが、今大きく経済発展を続けています。しかし今の状況を見ると人口8200万人で、中国と異なり早く飽和状態が来るのではないかと感じました。

世界遺産アンコールワットのヒンズー寺院遺跡の前で参加者全員で記念撮影 |
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カンボジアのアンコールワット寺院は栄華を誇った12世紀のクメール王朝時代に造られ、広大な石造りポルポトによる弾丸の後こそあれ、今まで崩れることのないこの石積みの技術に感心します。
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香港−中国ル−トは2回目ですが10年前から比較してみますとその発展度は目を見張るものがあります。ただ香港の空港が離れ、市街までに40分かかるのは不便でした。中国は世界の工場と言われて久しいなか、その中枢を成してきたのが香港でしたが、中国の法律も変わり、その構造も少しずつ変わってきています。今回広州に入りましたがその発展ぶりはめざましいものがあります。政治とは関係なく日産、トヨタ、ホンダが入り、第二のデトロイト構想も着々進んでいました。安い労働力を武器に国の活性化を図ろうとしている国は中国、ベトナムのみならず、まだ多くの発展途上国が、順番待ちの状態にあることを我々も認識し、日本のものづくりを真剣に考えなければならないことを感じ、駆け足の旅行ではありましたが得るものは多々ありました。

クメール王が神々と交信するために造った天空の楽園を見に行くには70度近い階段を上り下りしなければなりません。高所恐怖症の人は無理で、メンバーも上がった人は半数くらいでした。 |
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アンコールトムは仏教寺院遺跡の跡で、四面仏が刻まれた外観が神秘的なバイヨン寺院南大門の像です。 |

広州務冠電子有限公司(シチズン・ミヨタ(株)(中国・広州))
現地工場の前で筆者と現地工場代表の荻原取締役二人で記念写真、その後皆さんでとてもおいしい中国料理を頂きました。 |
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(株)東京マイクロベトナム.LTD(ベトナム・ハノイ市)
加藤社長率いる20歳前後の若者が話し声もなく黙々と働いています。給与は日本の20分の1とか。しかも椅子に座って作業している人は一人もいません。
デジタルカメラ用超小型モーターを主に家電・工学メーカー向けに生産している。 |

ベトナム解放の父として奉られているホウチミン廟は、衛兵に守られながら、観光地としてはもとよりベトナム人の憩いの場所となっています。 |
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ベトナムでの交通手段はオートバイが主で、昼・夜を問わず、オートバイ族が信号もない、三叉路・五叉路でも上手に走っているのに関心です。(ハノイ市内) |
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