ブックタイトルMonthlyNewsさく 2024.1 vol625

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概要

MonthlyNewsさく 2024.1 vol625

佐久市で開業したみなさんの苦労と喜びわたしの開業ストーリー(13) 当初は個人事業主として始めましたが、開業から1年後に法人化しました。起業当初は商工会議所とのおつき合いはなかったんですけど、ホームページをつくる際に小規模事業者持続化補助金を受けようと思い、それを手伝ってもらったことで縁ができました。いまもいろいろと手助けしていただいていますし、僕のほうも佐久市でイベントがあるときは時間がある限り必ず手伝いにいったりして、Win-Winな関係ですね(笑)。 イチゴの栽培は温度の管理が非常に大切なんですが、井上寅雄農園では温度管理をITで完全に自動化しています。ほかにも、水をやるタイミングや肥料の濃度などもITで管理しています。観光農園なので、生産したイチゴの5~6割は、イチゴ狩りに来たお客さんに食べてもらって、残った分は出荷したり加工品にして販売したりしています。おかげさまで経営は順調で、始めたときの農地は13アールでしたが、今は45アールまで拡大しました。 これからも生産面積は広げていくつもりです。おそらく10 年以内に、現在の6 倍くらいまでは広げられると考えています。それと、せっかく法人化したので、ゆくゆくは上場を目指したいですね。住 所 長野県佐久市岩村田1731-2電 話 080-1264-6035(イチゴ狩り予約用)営業時間 スタンダードプラン・プレミアムプラン10:00~18:00、ナイトプラン 18:00~21:00定休日 なし取材・文= ㈱バーネット 写真提供= 井上寅雄農園 ~補助金申請をお手伝い~ 井上さんは「きちんと利益を出せる仕組みを作り、これからの農業を行う人々への指針となりたい」との強い決意を持って創業しました。またイチゴ狩りの観光農園を通じて佐久市を観光スポットとして、地域経済への貢献もしたいとの気概をもって取り組んでいます。昨シーズンにはイチゴ狩りに15,000人もの来場者があり、今後はその数を倍増させて30,000人を目指しています。井上さんの高い理念と気概に感銘を受け、補助金申請のお手伝いをさせていただきました。今後も井上さんの挑戦に寄り添い、サポートをしてまいります。 当所では中小企業診断士による「補助金申請個別相談会」も毎週火曜日に開催しております。お気軽にご相談ください。 (経営支援員 林 章良)ひとこと担当経営支援員より中小企業相談所では、創業を目指す方のご相談を行っています。事前にご予約のうえ、お越しください。井上寅雄農園 生まれは長野県佐久市で、高校まではずっと野球に打ち込んでいました。高3になって将来を考えたとき、父は農業とは関係のない会社を創業し経営していたんですが、祖父がりんご農家をやっていたんですよね。それで自分も農業をやりたいなと思って、東京の大学の農学部に進学しました。 ただ、祖父の農園の売上は高いものではなく、そのままでは生計を立てるのは難しいとも感じていました。そんなころに、ITの力を農業に活用するという動きが世の中に出てきて、「これだ!」と思ったんです。ITを活用しながら、農業をきちんと生業として成り立つような経営がしたいと考え、大学卒業後さらに2年間、日本農業経営大学で勉強し、そのあとはオランダのイチゴ農園法人で研修したり、会社というものを知ろうと思い、3 年間企業で働いたりしました。 そうしたあと、2019 年の7月に井上寅雄農園を開業し、同年12月にイチゴ狩りをオープンしました。「井上寅雄」というのは祖父の名前です。祖父の農地で農業やらせてもらうので、その名前をつけようと思いました。起業の4ヶ月程前に祖父は亡くなったんですが、自分の名前が使われることを喜んでくれたみたいですね。生産面積を広げていきながら、いずれは法人化へ井いの上うえ隆りゅう太た朗ろう第10回 さん長野県佐久市出身。高校卒業後、玉川大学農学部に進学。卒業後に日本農業経営大学で学んだうえで、オランダに渡ってイチゴ農園で研修を受け、さらに帰国後、東御市の企業に入社し新規事業としてイチゴ栽培に従事する。2019年、井上寅雄農園を開業し、翌年には法人化して現在に至る。井上寅雄農園至佐久平駅浅間病院西信州短大入口●信州短期大学部●佐久大学★井上寅雄農園企業の懇親や研修目的でのご利用もおすすめ最近では、学校や企業などの団体さんのご利用も増えています。農業研修(体験)の一環として、あるいは社員同士の懇親を目的としたものなど、ご利用の方法はさまざまですが、ふだんは味わえない体験を通じてきっと得るものがあると思います。わたしのイチオシ佐久平駅から車で5分、中佐都ICから車で3分という好立地で、遠方からも簡単に訪れることができます。